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「地球規模」なライブペインティングを披露した、野性爆弾・くっきーのイラスト展『くっきーの藤井大丸狩り』開催中!

2015年10月4日(日) レポート

映画のみならず、さまざまなアートをも取り上げている「京都国際映画祭2015」では、藤井大丸を会場としたアート企画が10月1日(木)からスタートしています。6F特設スペースでは、芸名を改名したばかりの野性爆弾・くっきーが描いたイラストや、未発表の新作が展示中です。10月4日(日)には、くっきー本人が来場してのライブペインティングのパフォーマンスが行われました。

キャンバスに向き合い、アクリル絵の具、油性マジック、鉛筆やコンパスを使って作品を仕上げていく、くっきー。いつもとは少し違う、ピリッとした表情を浮かべています。真剣な眼差しの先には、緑色の指文字「藤井大丸」に囲まれた男性の顔。本人の中では30分ほどで完成する予定でしたが、1時間半ほどの気合の入ったものになりました。はじめてのライブペインティングに、「(作業などの)荒い部分がバレてしまうのが嫌」とアーティストしてのプロ意識もチラリ。「通行人がちらほら程度かなと予想していたのですが、思っていたより人が集まって。プレッシャーというほどではなかったですけど、すごい描きづらかったです」と、創作を振り返りました。

「藤井大丸さんはおっきいデパート。地球規模をイメージして、藤井大丸を京都の地球だという体にしました」と、計り知れないものが作品テーマに込められており、できばえは、「MAX100点としたならば、40点ぐらいですかね」。足りない60点分については、「電車とか苦手なんですよ。箱のような空間で、知らない人の息を吸いながら移動するのに嫌悪感を覚えるんです。今日みたいに近い距離でやっていたら、知らない人の息がどんどん入ってくるんですよ。そこで脳の回路が少し停止した分が。あとは、いつもと違うキャンバスだったので慣れるのに時間が掛かりましたね」とセンシティブな面&独特な理由を交え解説しました。けれど、「ニコニコした(ギャラリーの)瞳があって。土佐犬には怒れるけど、パグみたいにかわいいのには怒れないじゃないですか。今日のお客さん、パグ化してたんで怒れなかったですよね」と、多くの方に応援・見守られるのもまんざらではなかったようです。

画家としての才能を披露したくっきーの気になることと言えば、"改名"。これまで「くぅちゃん」と親しまれてきた愛称があるにも関わらず、なぜ今このタイミングなのか。「野性爆弾の川島だと、『川島』と呼び捨てにされることが多く、それが嫌で。『くっきー』だと、ぶっちぶちのヤンキーに『おい、くっきー』と呼ばれても、こっちも嫌な感じがしない」と心情を語りました。しかし、「まだまだ自分でも慣れていない」という。呼びかけられても気がつかない、自分の名前がある楽屋を素通りしてしまう始末で、浸透するまでには時間が必要なようです。当面は「くっきー」を通すのですが、「落語家さんも名前をどんどん改名していくじゃないですか。そういう感じで、自分の中で『ランクが上がったな』と感じたら変えていこう」というプランがあるのだそう。ちなみにランクアップの目安は、「お給料がアップしたら」で、具体的な金額設定は50万円。そのあかつきには、「自分で歩くと書いて"自歩(じっぽ)"。『じーぷ』と読ませてもいいです」と新ネームも控え済み。目標は15年後だそうで、その日が来るのを期待して待つ(?)ばかりです。

改名後も変わらず、シュールで独特なくっきー。彼の世界観が具現化された作品のほか、レディガガをも虜にした靴を制作したデザイナー串野真也のアートワークなど個性豊かなアーティストの作品が藤井大丸を彩っています。"芸術の秋"鑑賞プランのひとつにぜひ、加えてみてください。

日時:10月1日(木)〜18日(日) 10:30〜20:00

場所:藤井大丸(京都市下京区四条寺)

作品:BAKIBAKI『WINDOW WRAPPING』(1Fエントランスウィンドー)

   乙女脳内絵図×おもちゃ映画ミュージアム『乙女戯画』(1Fウィンドー)

   安斎レオ『鉄人28号』(1F エントランス)

   野性爆弾・くっきー『くっきーの藤井大丸狩り』(6F特設スペース)

   串野真也『Stairway to heaven』(7F特設スペース)