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『タクシードライバー祇園太郎 THE MOVIE すべての葛野郎に捧ぐ』舞台挨拶にヨーロッパ企画・永野宗典が登壇!

2015年10月16日(金) レポート

「京都国際映画祭」では、京都各地で開催されている個性豊な映画祭から推薦を受けた、選りすぐりの作品も上映しています。

祇園祭・宵々宮、毎年7月15日に、衹園商店街(衹園四条〜八坂神社)の路上で京都にちなんだ映画・映像を上映している「衹園天幕映画祭」からは、『タクシードライバー祇園太郎THE MOVIE すべての葛野郎に捧ぐ』が登場。
10月16日(金)、よしもと衹園花月での上映後、監督を務めたヨーロッパ企画の永野宗典さんと、一緒にイベントを行ったこともあり交流のあるお〜い!久馬が舞台挨拶に登壇し、映画の感想や撮影裏話などを語らいました。

永野監督は、「京都で細々と制作した映画。クルーも5、6人で作った地味な作品ですが、ようやくお披露目できて光栄。しかも、ロケをした衹園で見てもらえて、本当にうれしかったです」と笑顔で挨拶。
紙で作った人形を使ってのロケはかなり過酷だったそうで、「10日間で撮ったんですが、後半はスケジュールが押して撮れなくなって、スタッフも人形を持ちながら寝ていた」というエピソードも。永野監督がポケットから主人公・衹園太郎の人形を取り出して見せると、MCの清水圭は「こんなにちっちゃいんですね!」と思わず驚きの声を上げていました。

本作品の始まりは、KBS 京都でやっていたラジオドラマ。これを映像化することになり、「紙人形でやってみよう」と思い立ったそうです。紙の人形を使った理由は「時代にキレて(笑)」(永野監督)。映画界で3Dなどが主流となるなか、「紙と割り箸で立ち向かおうという反逆精神です」と明かしました。

作中のキャラクターは、すべて実在する“衹園の人々”がモデル。それを聞いた久馬は、「よく『鍵善良房』さんが許してくれましたね」とビックリ。それもそのはず、作中には「鍵善良房」のご主人と若旦那も登場するのですが、思わぬ設定や展開が用意されているのです。

「衹園で映画を撮って、海外に京都をアピールしていこうという企画で作らせてもらったのですが、その実行委員として、『鍵善良房』さんにもご協力をいただきました」と永野監督。
ちなみに清水は大の「鍵善良房」ファンで、「京都に来たら、家内は『鍵善良房』さんの葛きりを食べないと帰らない」とのこと。永野監督も実際に食べてそのおいしさに衝撃を受けたそうで、まだ食べたことがないという久馬に強力プッシュ。しばし京の甘味トークでも盛り上がりました。

と、ここで登場人物のモデルになった「いず重」の北村さん、「祇園 藤村屋」の一浦さんが、スペシャルゲストとして自身の人形を手に舞台へ! そのそっくりぶりに、客席からどよめきと笑いが起こります。

一浦さんは「予告編を見た時に、鍵善さんのお父さんが胸を撃たれていて、『えらいもん作ってもろたなあ』と思いましたが(笑)、出来上がった映画を見てホッとしました」とニッコリ。

永野監督は「よしもと衹園花月からの帰り道には、いず重さんも藤村屋さんも鍵善良房さんもありますので、ぜひ楽しんでみてください!」と呼びかけも。今後はドイツや韓国でも上映が予定されており、ワールドワイドな広がりを見せている本作品から、引き続き目が離せません。