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京都国際映画祭2015 伊藤隆介『フロント・プロジェクション』 オープニングレセプション開催! おかけんた&なだぎ武も絶賛!!

2015年10月1日(木) レポート

昨年、大好評の内に幕を閉じた「京都国際映画祭2014」。「京都は、変や乱が好き♥」をテーマに、今年も映画はもちろん、様々なアート作品などが集結。昨年以上に盛り上がること間違いなしの要注目イベントです。

10月15日(木)の本開催に先駆け、9月26日(土)からスタートしたのが、伊藤隆介氏による個展「フロント・プロジェクション」。伊藤氏は、フィルムのミディアムとしての物質性、ビデオの伝達メディアとしての特性などをテーマに、映画やビデオ・インスタレーションなどを製作するアーティスト。今回の個展は映像インスタレーション「Realistic Virtuality(現実的な仮想性)」シリーズをメインにした構成。このシリーズは、ジオラマなどの造形物をCCDカメラで撮影、同時に目の前のプロジェクションに映し出すというものです。

会場となったのは、ホテルアンテルーム京都 ANTEROOM BAR。エントランスから一歩足を踏み入れると、いきなり今回の展示物の一つ「Dinosour Rules」がお出迎え。壁に映し出されているのは大きく口を開け閉めする恐竜。この映像は、壁の前に置かれた造形物を映し出したものなのです。ほかにも廃墟のようなジオラマを映し出す「Back Drops」、外側からは見えないくるくる回る箱の中が見える「ユニットバス」など、全部で5つの作品が展示されていました。

オープニングレセプションとして行われたトークショーでは伊藤氏、おかけんた、なだぎ武が登場。会場はホテル1Fのラウンジで、訪れた人たちにはシャンパンが配られるなど、リラックスした雰囲気です。まずは、けんたが「お待たせしました〜!」とエエ声で挨拶。その声に拍手が起こると、「ありがと〜〜!」とまたエエ声でお礼。そのあと、作者である伊藤氏とゲストのなだぎを呼び込みます。登場した途端、負けじとなだぎもエエ声を披露し、そのまま乾杯へ。トークショーがスタートしました。

コアな映画ファンだというなだぎ。洋邦、ジャンルを問わず、いろいろな作品を見ていたと話します。けんたが「あの外国人のキャラは?」と聞くと「あれはドラマです。こうです!」と足を高く上げるお馴染みのポーズ。客席は笑いに包まれます。伊藤氏は子どものころの父親との映画にまつわるエピソードを披露。なだぎも父親の影響で映画好きになったという思わぬ共通点が発覚するなど、トークは盛り上がります。

3人の横に展示された作品「映画の発見」については、映画とアートの融合だとけんた。なだぎは別の作品「猫と鼠のための習作」もいいと話します。小さなころに見たスターウォーズの撮影方法を思い出して感動したとのこと。作品を作るのには2〜3ヶ月かかると伊藤氏。けんたも「どの作品もカメラアングルと照明が見事」と絶賛です。

それからもトークは弾み、なだぎが映画に出演した話題に。京都国際映画祭でも上映が決定している「Mr.マックスマン」に喫茶店のマスター役で登場しているなだぎ。実は元々は自分がキャスティングされていたのではなかったという裏話を暴露します。「最初にやる予定だった人が倒れて、撮影前日の夜中にマネージャーから電話が来た」と、なだぎ。台本も当日現場で初めて見たという驚きのエピソードを話します。これには伊藤氏もびっくりした様子。けんたも「今日もほったらかしですよ。吉本はやっぱりすごい」となぜか感心し、会場を笑わせます。そして、なだぎが「最初は誰がやるはずやったか聞きたい人!」と言うと会場からは拍手が。その人とは......実はケンドーコバヤシだったんだとか。かなり経ってから「すみませんでした」と電話があった、となだぎが後日談も話してくれました。

大いに盛り上がったまま、トークショーは終了。そのまま展示作品の前で囲み取材が行われました。「今回の作品は映画とアートの融合ということで、わかりやすいじゃないかと思います」と、けんた。伊藤氏は、映画の画面の外にはスタッフや機材があります。(画面だけを見ていると)リアルに見えますが、その周りがないと映画はできない。片面だけしか見られないものじゃなく、両面が見られる作品を作りたい、と話しました。なだぎも「作り手側の気持ちが入った作品です。ノスタルジックな気持ちになれますね」と、作品を気に入った様子でした。

この展覧会は、京都映画祭と同じ10月18日(日)まで開催中。映画祭の雰囲気をひと足早く楽しめるほか、もちろん期間中に足を伸ばしてみるのもおすすめです。秋の京都でアートな気分を満喫したいなら、ぜひ会場へ。