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映画上映「大人の科学」

2015年10月16日(金) レポート

外はすっかり暗くなり、風が涼しい”きょうのひろば”には、子供からお年寄りまで多くのお客さんで賑やかです。
登場したのは、映画監督の忠地裕子さん。上映映画「おとなのかがく」は、忠地裕子さんが「試作屋」こと、永岡昌光さんを追ったドキュメンタリー映画。

おとなの科学マガジンで多くのふろくの製作に携わった永岡さんは退社後、工房「匠」を設立。「おとなの科学マガジン」ではふろく制作に携わり、また独立後設立した工房「匠」で科学キットを数多く開発してきた”ふろくの匠”が、風の力で動く巨大オブジェで知られるオランダの奇才テオ・ヤンセンの作品「ストランドビースト」の一つ、「アニマリス・リノセロス・トランスポルト」のミニチュア版「ミニリノセロス」をつくりあげるまでのお話。

映画にも出演している、このミニリノセロスプロジェクトを仕掛けた張本人、『大人の科学マガジン』編集長の西村俊之さんも会場にいらっしゃっていました。

舞台上でミニリノセロスを実際動かす場面では、お客さん達は立ち上がり、とても興味深そうにされていて、映画への期待が募ります。

なぜ、ストランドビースト(雑誌の付録)を題材としたドキュメントを撮ろうと思ったのかと問われた忠地監督は、「あんなに大きいものをこんなに小さくするっていうのがちょっと狂気を感じるというか、笑えるというか、そのバカバカしいというか、こんなにバカバカしいことに一生懸命やってることにロマンを感じた」 とのこと。

また上映前には、テオ・ヤンセンからプレゼントとして、当初予定されていなかった、展示用のリノセロスの稼働がありました。
間近では滅多にみられない壮観な光景に、お客様からは拍手が起こりました。上演中、職人永岡昌光の繊細な技に関心しているご様子で、皆様、目を凝らしてご覧になっていました。
約50分間の上映が終わり、お客さんたちはリノセロスの周りに集まり、映画の余韻に浸っているようでした。